腰痛になりやすい姿勢や動作の根拠とは? またその対策・予防は?



3)(4)は、腹筋の体操です.

(3)は,両方の手のひらを床に付けて,そのまま手のひらで足下に方向へ滑らせながら体を起こします.

この方法で出来ない方は,(4)のように両手を膝に伸ばしながら体を起こす方法にしましょう.

(1)は,体をまっすぐにしたままで腹筋などを働かせるための体操です.方法は,椅子に腰掛けて体をまっすぐにして両手を前に突き出して手を組みます.それから上半身を動かさないように注意しながらもも上げをします.

筋肉が弱かったり,ももを挙げすぎると,

(2)のように体が後ろに傾いたり,丸まったりしてしまいます.これだとこの体操の効果は望めません.しっかり両手を前に突き出し,上半身を丸めないように注意しましょう.
D重い物を抱えて痛くなりますか?

重い荷物を抱えるとき,写真のように,体を後ろに傾けて持っていませんか?

 腰痛がある方は,無意識でこのような姿勢になっていることが多いです.

 特に腕力が少ない女性や,腹筋が弱い人に多い印象があります. 

これはまっすぐの姿勢で抱えられないので,体を後ろに傾けることで,前に抱えた荷物の重さと釣り合いを保たせているのです.

(4)
(3)
(2)
(1)

体をまっすぐにして荷物を抱えられるようになるためには,腹筋が重要になってきます.

腰に負担の少ない荷物の抱え方は,写真のように,体をまっすぐにしたまま,両手で荷物を抱え,お腹に抱きかかえるようにします.

 しかし,重い荷物を抱えなければならない場合や,荷物を長時間抱えていなければならない場合などでは,荷物を抱える姿勢がくずれやすくなります.前述したような筋力が弱い人も同様です.

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しかしこのような姿勢では,図の緑で囲んである「椎間孔」というスペースが狭くなります.ここを重要な神経が通るので,椎間孔が狭くなることは,その神経を締め付けてしまいシビレなどの神経症状が出現しやすくなってしまいます.

「椎間孔」
他の体操にも共通しますが,特に腹筋の体操をやるときに息を止めてしまう方が多いです.体操の時の呼吸の仕方には様々なことが言われていますが,「呼吸は止めない」ということは同じようです.

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